タンザニア紀行 4/6 ギルマンズポイント
4/6 ギルマンズポイント
深夜に雪の上を歩いてギルマンズへ
夜中10時頃に起きたら、山小屋の外は真っ白な雪でした。
昨日晴れていたのですが雪が積もっており、幸い吹雪ではありません。
「今何度でしょうか?」
「マイナス5度。ユーはラッキーね」
「本当ですか?」
この話しは、ギボハット付近の話しで、上に行けば、こんな気温のはずがありません。
恐らくあの寒さはマイナス12、13度ぐらいだと思います。
ガイドはワザと怖がらせない事を言うのかもしれません。
この日は絶頂寒い日でした。
登山は私達だけかと思ったら後から数人外国人登山が追いついて、追い越しました。
私は途中何度も休憩をしながら登りました。
さすがに年齢を感じつつ。
月夜で照らされた白銀の世界で、月の光が煌々としてとても綺麗でした。
景色は暗くて月しか写真に写っておりません。ゴメンナサイmm
撮影したのは標高5300mの辺りでしょうか、動画は声しか撮れておりません。(謝)
キリマンジャロ登山 大雪が降った夜にギルマンズポイントへ出発
(Kibo Hut, Mt. Kilimanjaro in 5 April 2023 )
夜明け前の闇は1番深いのでしょうか。
キリマンジャロは登山経験者が皆「死にそうになって登った」という体験談がよくありましたが、この日の寒さは体験したことのない寒さでした。
カタツムリの歩みで人一倍時間がかかってしまう。
後ろを振り返ると遠くにケニアの街の光が見えました。
夜明け前の闇は一番深いのでしょうか、とにかく日の出が待ち遠しかったです。
待ちに待ったサンシャイン!!
ガイドの方が「ギルマンズもう少しだよ」
ポレ ポレ
(ゆっくり、ゆっくり)
胃が痛くて途中3回吐いてしまう。
これも薬の合わせ飲みが原因だと思います。
ガイドが遥か上の小さな建物を指差して言いました。
「ギルマンズだよ!」
やっと目的地が上の方に見えてきました。
ギルマンズポイントは、サミットのウルルピークの200m下にあります。
今回は実はサミット登頂はせずにギルマンズポイント迄と決めていました。
爽やかな朝日と青空が広がるなかやっとギルマンズの景色を見ることができました。
ここまで来れば目標達成です。
キリマンジャロ ギルマンズポイント天空の光
( Mt.Kilimanjaro GILMANS POINT 5685m on 6th April 2023 )
一人では絶対に無理なことで、いろんな方々のお力のお陰だとしみじみ思います。
キリマンジャロの企画を応援して下さった日浦先生や皆さんのお陰です!!
下山の時の脱水症状
日浦先生のアクセサリーが見えて
この時点で水筒にはほとんど水がありませんでした。
危機感を感じて、とっさに山の雪を食べながら下山しました。
下山は大変楽なのですが、日が昇るとともに、喉がカラカラに乾いてしまう。
歩く気力が無くなり、下山中に立っていられなくなってしまいました。
水がないと気づいた時に手を打つべきだったのです。
「歩いて歩いて」と言われましたが、脱水症状で喉がカラカラで私はヘタっと地に臥してしまったのです。
地面に臥せながら、心の中で最期のお別れの挨拶を家族と先生方に伝えていました。
「お父さんお母さん、日浦先生。
いよいよ、私も最期の時が来ました」
そしたら
急に日浦先生のジュエリーアクセサリーが沢山見えてまいりました!
しばらくすると、水を持ってポーターの子が戻って来たのでした。
この時ほど護符の偉大なお力を感じたことはありません。
結局このあと登山スタッフに担がれて下山します。
水を飲んでから、登山スタッフが代わる代わる担いで下さり山小屋まで降りました。
そのあと、目をつぶっていてよく見えなかったのですが、ガタガタ荷車みたいなのに載せられ大揺れ。
登山会社のスタッフが、
オダさん、
コンニチハ
ダイジョウブデスカ
日本語が上手なスタッフの声が聞こえました。
「皆さんありがとうございます」
皆さんの温かい気持ちに感謝でした。
タンザニアの方は純粋な方ばかりで、感謝感謝でしたが、たいした御礼もできませんでした。
搬送してくれたポーターの皆さんにチップをお渡ししました。
途中、数人がかりで登山スタッフに搬送していただきキリマンジャロ登山は終わったのでした。
この日は下山してから、急遽登山会社の拠点のホテルに泊まることになりました。
ここはコーヒーやお茶が飲めたり、ベッドメイキングされた一人部屋のホテルの部屋です。
まだ胃が痛くて何も喉を通りません。
健康でツワモノの人は、体が弱い人の心理が分からないのかもしれません。
登山会社のHPには「ストロングマンがスタッフです」と書いていますから、あのような高い山を何度も登るガイドやポーター、
コックの方は人並み以上の体力はあるのでしょう。
一方でポーターの方のご負担の大きな仕事は、由々しき問題に思えてなりません。