十大元素の考察[3] -高レベル放射性廃棄処理-
すべての暖かい夜
月光の下で眠れ
その光を、一生をかけておまえの中に取り込むのだ
おまえはやがて輝きはじめ
いつの日か 月は思うだろう
おまえこそが月なのだと
【クリーインディアンの詩】
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
引き続き原子力発電の問題について考察いたします。
この話は「自然界の十元素と人間の性格体質についての考察」の続きです。
原子力発電所から出る、布や紙などの廃棄物のうち放射能レベルの低いのものは、セメントで固体化されドラム缶に詰めて、日本各地の放射線廃棄物埋設地(有名なのは青森県六ヶ所村など)に埋設されます。
今日は「放射能レベルの高いものの廃棄処理」について簡単に説明します。これらの高レベル放射性物質は、私たちの人体や自然環境に害を及ぼさない場所に隔離する必要があるため、その埋設は、地下300m以上の場所に多重バリアを構築して行われます。
このような地層処分は、海洋底処分(海に廃棄)、宇宙処分などは問題があるといわれています。
そもそもウランを産出する場所は地下でカナダにあるシガーレイク鉱床は地下450mにあることからも、そのぐらいの深さが必要ということなのかもしれません。
1) 多重バリアシステムとバリア材
地層処分の前に施される「多重バリアシステム」で行われることは何か。
・人工バリア
ガラスの固化体 → 金属製の容器 → 緩衝材(ベントナイト※と呼ばれる粘土などのバリア材)の充てん
・天然バリア
地下深部の強固で天然の岩盤。
この人工バリアと天然バリアの二つを施して地下処分施設に多重バリアシステムが形成されています。
人工バリアを強化して、放射性物質の閉じ込めをより確実にすることが極めて大事なことなのです。
ところで、十大元素の話になぜ、核燃料の話が出てきたのでしょうか?それはまた別途お話しましょう。
参考:
緩衝材として使われる粘土 [ベントナイト:(wikipediaより)]
層状のフィロケイ酸アルミニウムを多く含むため、吸水性とイオン交換性が高い。
高い粘性、粘着性、吸水性や吸着性などの性質により、陶磁器のほか、化粧品、非常食の乾パンなど各種産業に広く利用される。
参考資料 内閣府原子力委員会
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